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大阪市住之江区平林南1-1-8 大阪木材会館2F

2023年4月6日

平林会木材協同組合の視察研修

「ウッドメッセ奈良」と桜井木材協同組合

 

平林会木材協組(湯川昌子理事長)は(一社)平林会(理事長・小林健次郎氏)並びに(一社)大阪府木連(会長・津田潮氏)と共催で4月6日(木)、3年ぶりに視察研修会を実施した。視察先は昨年、奈良県の3市場が合流した桜井の「ウッドメッセ奈良」と純木造の桜井木材会館。参加したのは、湯川昌子・白井昌子・村上顯・前重興亮・山下光明・楠泰明・小山恵弘・渡部功・藤本純司・亀田康弘・小林健次郎・野勢幸正・津田潮・三宅英隆・伊藤正雄・金田計示・松山泰三・島崎公一の18氏。
6日の朝9時過ぎに平林の大阪木材会館を中型バスは出発、鉄砲町から阪神高速大和川線・南阪奈道路~大和高田バイパスを経由して約1時間で目的地の「ウッドメッセ奈良」に到着した。
当日は桜井木材市場の73周年記念市が開催中。広大な土場には大量のスギ・ヒノキの原木丸太が椪積みされ、2か所(スギとヒノキ)に分かれてセリが行われていた。大阪では関西木材市場の市売(主に外材原木)がなくなって以来丸太のセリ売りは消滅し大阪銘協で一部残っているだけ。「丸太の商売は終わっていると思っていたのに奈良にはまだこんなにたくさんの丸太があるんや」の声は国産材への関心の薄さの現われ、奈良県の実情を知らない証拠だ。やはり見学して良かった。 隣接する大きな倉庫は奈良銘協と菅生銘木市場の市浜。菅生銘木市場と奈良銘協の市売り担当者の案内で倉庫内の銘木類を見学する。案内の人に「これいくら位するのですか?」と問い続ける津田潮府木連会長は「へぇ~そんなに安いの」と驚く。銘木の買い占めを狙っているようだ(笑)
見学終了後、バスで桜井木材会館に向かったところハプニングが発生した。会館手前の踏切が通れないのだ。大型車両通行禁止の標識がぶら下がっている。急遽、桜井木協の松田専務に連絡して誘導役を依頼、迂回路を通って15分遅れで桜井木材会館に到着した。今まで何回も通っている踏切だが乗用車では気付かないものだ。

奈良県の木材業界の幹部らと意見交換

桜井木材会館で桜井木協が段取りしてくださったお弁当を頂き、小憩後、桜井の木材業界の幹部との意見交換会に移った。出席した幹部は、菅生康清(桜井木協理事長&菅生銘木市場社長)・貝本博幸(奈良銘協理事長)・谷奥忠嗣(桜井木材市場社長・奈良県木連会長)・佐藤典嗣(桜井木協副理事長)・松田憲昌(桜井木協専務理事)・原田徳義(奈良県木連専務理事)・岡本忠(桜井木材市場長)・前川和彦(桜井木協)、以上の諸氏。
意見交換会は松田専務の司会で始まり冒頭、菅生理事長が歓迎の言葉のあと「ウッドメッセ奈良」に言及し「三市場が切磋琢磨して協力しあい、奈良県の木材流通の拠点として発展させたい」と述べ、大阪側を代表して湯川昌子平林会木協理事長が謝意とともに「初めて見学しました。国産材の丸太や素晴らしい銘木類を見学できて本当に良かった。これからも相互の交流を深め木材産業の振興に努めたい」と挨拶した。その後は出席者のほぼ全員が一言ずつコメント、奈良と大阪の交流を深めた。桜井木材会館と隣接するイベントホール「あるぼ~る」を見学したあと一行は次の目的地・千本のしだれ桜「高見の郷」に向かった。

平林会


平林会


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枝垂れ桜の「高見の郷」でお花見

桜井木協からバスで約40分、東吉野村の「高見の郷」に到着した一行を待ち受けていたのは西辻博文氏(西辻木材社長)。彼がプロデュースした「高見の郷」が今や観光スポットとして超有名になっている。 弊紙平成18年(2006年)新年号で「観光林業で地域振興・環境保全~千本の枝垂れ桜・高見の郷~」という見出しで特集した。一部を抜粋再掲する。
『奈良県南部で林業を営む島崎章さんは約200haの山林を所有しスギ・ヒノキを育てるかたわら桜井市内でゴルフ練習場を経営している。「林業の先行きを考えると金ばかりかかって見通しがたたない」と漏らす島崎さんは奥さんの「それなら山に花でも植えて花見でもしましょうよ」の言葉がきっかけとなってこの事業に着手した。「植えるなら桜や。それもソメイヨシノではなく枝垂れ桜や。1年生、5年生、10年生、20年生、50年生、いろんな樹齢の桜を千本ほど植えて世界一の枝垂れ桜の郷をつくろう」。先ず適地探しからスタートした。次に造成工事と道路づくり、茶店やトイレなどのインフラ整備も始まった。約5万haの手山に樹齢30年~40年ものを5百本、5年~10年ものを5百本、なかには50年~60年(樹高10m、茨城県で買い付け)の大木まで移植した。現地から関西のマッターホルンと呼ばれる高見山(1248m)が眺望できることから「高見の郷」と名付けた。=中略=10年先、20年先には「枝垂れ桜」の名所となって全国・全世界から多くの観光客が訪れます。昨年の春、たった10日間で6千人が見物に来たのですから、と自信満々。島崎章さん(旧姓田中)は堺市出身、関西学院大学から旭化成に進み昭和39年の東京オリンピック110㍍ハードルに出場した超一流のアスリート。同氏が樹立した14秒2の日本記録は9年間破られなかった』

「高見の郷」を取り仕切る西辻氏は開口一番「非常にラッキーな日を選びましたね。雨予報が奏功して混雑が緩和し天気は晴れ。暖冬のお陰でいつもより開花も10日ほど早く桜も満開です。土日なら大変なことになっています、皆さん!精進のよろしいことで」と。駐車場からマイクロバスで目的地に到着した一行は「なんときれい!こんなん観たことない」と絶叫、想像を絶する大パノラマだ。17年前に島崎章氏が語った夢が実現したのだ。当日はオランダの化粧品会社一行がモデルを帯同して写真撮影していた。「高見の郷」では大勢の方々(高齢者が多い)が駐車場や案内係として働いている。地域の雇用にも貢献しているのだ。帰り際に西辻氏から全員に名物の「高見ロール」がお土産として配られた。ありがとうございます。

平林会


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