General incorporated association Hirabayashikai
2017年4月
大阪住之江区の(一社)平林会(理事長・村上高兒氏)は平成28年12月28日、「住之江区平林南1丁目2番4『通称・平林ウッディパーク』の一時貸付にかかる事業者募集プロポーザル(約1万1千平米)」を落札した。これにより平林会は大阪市と平成29年4月から3年間の賃貸契約を結ぶ運びとなった。平成26年春、プロポーザル方式による一般競争入札で締結した3年間の賃貸契約は本年3月末に期限を迎える。そのため平林会の幹部・有志らが集って向こう3年間の有効活用案を練り上げて昨年11月に提出、大阪市が選定した有識者のヒアリングを経て12月28日の開札日を迎えた。「平林祭りの開催も可能になった。木材産業の発展と地域への貢献を視野に、今回提出して承認を得たプロポーザルに沿った事業を粛々と実行に移したい」と村上理事長はホッとした表情で抱負を語った。
過去3年間、平林会は年1回の「木にふれよう平林祭り」の開催はもとより、「平林ウッディパーク」内に①センダン植林②耐震工法壁柱・ウッドトランスフォーム・CLTモデル③国産材使用のウッドデッキ等々の施設を設置してきた。迷惑駐車対策を兼ねた駐車場経営の収益を活用しながら3年に亘って「箱もの」を構築した。しかし本格的な利活用、ソフト面はこれからだという。
承認されたプロポーザルによると①地域と市民に開かれた多世代交流の場として木を中心にしたイベントやワークショップ等を開催、気軽に利用できるパークとして活用する。また、すでに大きく成長している早生樹「センダン」を利用して地元の学校と連携した植林や伐採体験等の木育活動にも力を入れる。②の木材産業活性化には早生樹センダンの成長研究と事業化については、林野庁近畿中国森林管理局をはじめパートナーである日本木材加工技術協会関西支部や京都大学・京都府立大学の協力を得ながら一歩ずつ前に進める。耐震工法「壁柱」や応急仮設住宅プロジェクトは行政や教育機関と連携しながらミニ集会等を開催し「平林ウッディパーク」が防災の拠点となるように働きかける。3号水面に隣接するメリットを活かし、この3年間を④環境に配慮した親水空間の整備に充てる。今年は大阪港開港150周年。秋に開く第13回「平林祭り」の当日、記念事業の一環として「平林~南港クルーズ」を企画しているという。
【ウッディパークのイメージ図】