昨年の11月25日に【目からウロコ!木を使ってもいいんですか?】と題する公開セミナーを開き、200名を超える多数の参加者があった大阪市製材業協組(理事長・荒尾哲氏、PR委員長・有馬啓子氏)主催の「木材環境セミナー」第2弾が今年は9月21日(金)に催された。会場の住之江公園駅前のオスカードリーム3階「オスカーホール」には仕事上がりの午後6時30分スタートにも拘わらず、昨年を凌駕する260名が参集して立見席が出るほどの超満員、環境に関する期待値の高さを示す有意義なセミナーになった。
本セミナーには今年も平林会木協が共催、大阪府木連・平林会・木材利用システム研究会・近天協・総合木協が後援した。講師は去年と同じ東京大学准教授の井上雅文氏。
テーマは一般常識を覆すような「鉄より強い木の秘密」。井上先生が昨年のフィナーレで流した予告編(ライト兄弟の木の飛行機の映像)が強烈な余韻を残し、有馬委員長を中心としたPR委員会の動員活動も奏功、木材関係以外の地域住民・行政・小中高校の学校関係からも多数来場して熱心に聞き入った。
東京から駆けつけた井上先生は木材普及の伝道師としては「ピカイチ」の存在。難しい木材や化学の理論を分かりやすく噛み砕いて解説し、聴衆に語りかけたり参加
を促したり(写真参照)、また同氏らが著した「木力検定」から抜粋した10問の「木のクイズ」では優秀者に賞品まで提供する抜群のパーフォーマンス。約120分間の熱演中、舟をこぐ人は誰もいなかった。
PR委員の津田綾子さん(津田産業)の司会
で始まったセミナーの冒頭、荒尾理事長が出席各位に謝意を表したあと「木の魅力と地球環境との関係について一人でも多くの方に知っていただきたい」と挨拶、
井上准教授にマイクを譲った。
井上先生の魅力満載の講演内容は割愛するが「ライト兄弟の飛行機は木材」「世界最大の飛行機は木造(スプルースグース)」「エジソンの実家は材木商」「ボーイングの父も材木商」「ノキアも材木会社(製紙)」という事実には驚いた。テーマの「鉄より強い木の秘密」は講演を聞いて納得、決して「看板に偽りはなかった」。
終了後、「時間はかかるかもしれないが木材のPR活動が木材業界の復活に必ず繋がる」と信じて行動する有馬啓子PR委員長が謝辞とともに「山や木たちは人間の味方です。上手に活用しながら木材PR活動を続けます。いろんな企画を考えますので今後ともご期待下さい」と述べ、9時まえ散会した。
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