■■■■■■■■■■■■■■■   平成21年度通常総会  ■■■■■■■■■■■■■■■

大阪住之江区の平林会(会長・村上高兒氏、会員204)の通常総会と一般社団法人平林会(理事長・村上高兒氏)の臨時総会が6月11日(木)午後4時から南港のハイアット・リージェンシーに150名(委任状61含む)が出席して開かれ、村上理事長を議長に指名して上程諸議案を審議しいずれも原案通り可決承認した。
水面の埋立を含めた平林地区の再開発問題は過去20年以上、平林会を中心に行政・土地会社を巻き込みながら議論に議論を重ね、再開発の具体的な構想案まで立ち上げて検討してきた歴史がある。しかし、複雑な権利関係と工業専用地域・臨港地区といった法的規制、企業群の価値観の微妙な温度差等に加えて花形産業だった木材業の衰退が再開発の隘路となって今日まで持ち越されてきた。かかる環境下、阪神高速大和川線延伸工事から発生する残土の受け入れ候補地として平林の私有水面が俄に注目されてきた。その後の経緯は紙面の都合で割愛するが、埋立事業推進に向けて昨年の平林会総会で法人化を決議し、設立準備委員会を立ち上げ昨年12月に一般社団法人平林会が誕生したのもその流れの一環である。「水面の埋立事業(区画整理事業)は任意団体では参画が出来ない。法人化して平林の民意を訴え街づくりに我々も参画しなければ」という強い意志がその根底にある。事実、法人化した直後に土地会社2社が設立した事業会社である平林土地区画整理鰍ノ資本出資している。席上、小林専務理事が「先ずは4号堀東の埋立を実現する。議論ばかりでは前に進まない。実際に行うことが大切だ。完成した土地の利用に関しては土地会社・行政・(社)平林会で構成する"3者研究会"での合意を大前提とする」と述べ、会員の理解と協力を求めた。平林会と(社)平林会は諸般の事情により当面は並立して存続するが主たる事業は社団法人平林会が遂行する。「時機が熟せば平林会と社団法人平林会は一本化したい」と小林専務。
定款の一部変更承認により副理事長が3名から7名へ増員されたあと役員改選が行われ、理事35名・監事3名が承認、理事互選により次の諸氏が新役員に就任した。



▽ 理事長=村上高兒(村上木材)

▽ 副理事長=栄川洋(栄川木材)、越井健(越井木材工業)、荒尾哲(新紀木材産業)、久我四郎(関西木材市場)、小郷和彦(小郷木材)、津田潮(津田産業)、小林健次郎=専務理事兼務=(ヤマチョー)

▽ 常務理事=山川衛、末永皎、田中成和、横尾国治、西川浅太郎、吉川隆、加藤健二、小野豊次、島津浩之、有馬啓子

▽ 監事=元好健二、三木博、湯川昌子

新理事長に就任した村上高兒氏は「永年の夢であった水面埋立を契機とする平林の再開発がやっと動き出した。実現に向け執行部も努力します。宜しくご協力下さい」と挨拶、引き続き昨年11月に大阪市大とともに実施した「平林まちづくりに関するアンケート調査」の結果報告と検証を同大学院工学研究科の赤崎教授グループが執り行った。

村上理事長挨拶

小林専務理事

津田副理事長が閉会の辞を述べる

大阪市大の先生、「赤崎教授グループが進行」

川本港湾局長

高野市議会議員

東府議会議員

乾杯の発声をする末永常務理事

祝賀会の中締めは栄川副理事長




記事提供:東洋木材新聞


第21年度 平林会通常総会並びに一般社団法人平林会臨時総会(創立総会)議事録

一、 日 時 平成21年6月11日(木)午後4時〜5時20分

二、 会 場 ハイアット・リージェンシー・オーサカ

三、 出席者 94名 委任状出席61名 合計155名(会員総数204名)

四、 議 事
(社)平林会の定款第21条の定め(議長は理事長があたる)に基づき、村上理事長が議長となり議案審議に入る。議案審議に先立ち議長が議事録署名人について諮り、次の諸氏を指名した。
1. 村上木材株式会社    社長 村上高兒氏
2. 株式会社 栄川木材   会長 栄川 洋氏
3. ヤマチョー株式会社   社長 小林健次郎氏

五、 議案審議
 第1号議案 平成20年度平林会の事業報告承認の件
 
小林専務理事より日頃の協力に対して会員並びに関係各位に感謝の意を表したあと次のように報告した。
 『平成20年度は当平林会にとって大きな変化の年でありました。昨年度の総会において今後の平林会の活動をより強力に推し進めてゆくためには会の法人化が不可欠との趣旨に賛同を得、その決議のもと法人化設立準備委員会を立ち上げて鋭意検討し、平成20年12月4日に一般社団法人平林会を設立、登記いたしました。
 法人化により従来の平林会の諸活動は概ね、一般社団法人平林会が担ってゆくことになり、すでに一部活動は開始しております。活動内容につきましては平林会で行ってまいりましたものとほとんど変わりありません。
 一般社団法人平林会は、今後の平林地区の活性化の責任を重く受け止め、私有水面の埋め立てと平林の再開発事業を行う平林土地区画整理(株)に平成20年12月25日に出資しました。今後は事業会社である平林土地区画整理(株)と共同で本事業を推進してまいります。平林土地区画整理(株)についてご説明申し上げます。同社は昨年10月7日に設立された土地区画整理法第3条第3項に基づく土地区画整理事業の施行にかかる業務を遂行する会社です。株主は潟Vーアールイー、岩田土地鰍ニ平成20年12月22日に資本出資した一般社団法人平林会の3名です。
 20年度に6回開催した理事会の席で阪神高速道路大和川線延伸工事から発生する土を利用した4号東貯木場埋め立て事業の進歩状況は逐次報告いたしております。議事内容については議案書にて会員の皆様にはお知らせしておりますが、現在大阪市の区画整理事業の認可を取得すべく順調に進んでおりますことを申し添えます。
 この埋め立て事業は平林のまちづくりに関わってくる重要な事業であり皆様すでによくご存知の様に大阪市、土地会社、平林会で20年以上に亘って開いてまいりました"平林地区まちづくり3者研究会"での合意が大前提となっております。20年度は3回開催いたしましたが、今後も引き続きより良い平林のまちづくりのために3者で鋭意研究してゆきたいと考えております。
 3者研究会においてまちづくり案を話し合うに当たり、平林会としての独自のまちづくり案を作成するため19年度に大阪市大と共同で立ち上げたのが"平林創生研究会"です。20年度も引き続き創生研究会のメンバーと市大教授陣による会合を6回行って参りました。
 アンケート調査についてご報告します。今から9年前の平成12年10月に、平林のまちづくりについてアンケート調査を実施しました。しかし、その当時と現在では状況が大きく変化しています。また今回は貯木場水面の埋め立てという具体的な動きが出てきたこともあり、平成20年11月に8年ぶりにアンケート調査を実施いたしました。その折は皆様にご協力いただき誠に有難うございました。
 今回のアンケート調査報告書は皆様にすでに総会資料と伴にお送りしております。中々見にくい内容でありますが現時点での平林の企業のまちづくりに対する考え方、要望などが色々の角度から読み取ることが出来ます。今後の平林のまちづくりに活かしてゆきたいと考えております。
 次に平林地区のPRのため毎年5月に行っております平林祭りは20年度も5月11日に盛大に第4回目が開催され、少しずつ改善されることにより入場者数も増加し、認知度が高まり質も向上してきております。
 国土交通省近畿運輸局と共同で平林水域活用促進委員会を18年度より開催し水域利用の可能性につき基礎調査と検討を行ってまいりました。同委員会は20年3月に終了、解散しましたが、今年度は広大な遊休水面を有する平林という街を周知して頂く意味も込め平林祭りの中で、マリンスポーツ財団の協力を得てゴム製キッズボート教室を行いました。結果は大好評だった聞き及んでいます。 以上が平成20年度平林会の活動のあらましです。』

以上の報告について議長より諮ったところ、全員異議無く可決承認された。

第2号議案 平成20年度収支報告及び監査報告承認の件
 収入、支出決算内容について事務局が報告、引き続き元好監事より監査報告を行った。

議長から本決算内容について諮ったところ、以下の質問がなされた。

質疑:一般社団法人平林会への貸付金は平林会貸借対照表の資産になるのではないか?また、事業会社に資本出資したと聞くが金額はいくらか?

応答:ご質問の通り貸付金は本来資産として扱う必要があります。平林会は任意団体であるためあまり厳格に扱っていませんでしたが一般社団法人となった今期からはそういった曖昧な扱いはできません。今回は「貸借対照表」は「事業資金目録」、「収支報告書」は「事業資金報告書」であるとご理解願いたい。
 事業会社への資本出資金は100万円です。

議長から再度本決算内容について諮ったところ、全員異議無く承認可決された。

一般社団法人平林会
第1号議案 平成21年度事業計画承認の件

小林専務理事が次のように説明した。
『平成21年度は、20年度に引き続き4号東貯木場埋立てについて平林地区まちづくり3者研究会を通して、3者で協議を重ねてゆく予定です。事業会社である平林土地区画整理鰍ェ大阪市の埋立て認可取得に向け現在申請作業中です。平林会は22年4月以降の阪神高速道路の開削土搬入に間に合う様協力して行く所存です。同時に埋立地の利用計画、周辺地域の再開発についても3者で話し合い検討してゆきたいと思っております。
 大阪市大との共同研究につきましては当初より3年計画でスタートしております。21年度は最終年度となりますのでアンケート調査から得られた様々なご意見をある程度集約して方向性を導き出すことにより、平林地区の将来のあるべき姿を想定し、ゾーニングも含めたもう少し具体的なアイデアを示してゆきたいと考えております。その意味からも平林創生研究会は今までのペースを緩めずに続けてゆきたいと思います。
 次に平林祭につきましては例年5月に開催しておりましたが、各企業の決算期や総会時期とも重なり、種々検討の結果21年度は10月25日(日)開催に決定しました。先日すでに実行委員会を立ち上げ、私小林が実行委員長を拝命しました。名実ともに「平林の祭り」にすべく執行部も努力いたします。今後とも会員各位のご協力をお願いいたします。
 20年度に平林会を法人化したことにより今年度は活動をより透明化出来る体制が整いました。将来的には公益社団法人化も視野に入れております。今後とも一般社団法人平林会に対するご理解とご支援をよろしくお願いいたします。これをもちまして21年度の事業計画の説明を終わります。宜しくご審議ください。』

以上の事業計画について、議長より諮ったところ、以下の質問がなされた。

質疑:4号堀の岸壁が傷み修理代も気になる。今回の水面埋立は大賛成だが周辺企業や住民への説明はどうなっているのか?

応答:頃合を計って説明会を事業会社が執り行う所存です。必ず開きます。

質疑:6号堀について平林会は関係していないのですか?

応答:6号堀は大阪市所有の公有水面なので平林会としては関与しておりません。

質疑:4号堀埋立てについてまだ認可が下りていないということですが、許可が下りない場合もありますか?

応答:今後の予定として、9月中に大阪市に認可申請し12月末までに認可が下りる予定です。認可が下りない場合もあり得ますが、認可を視野に粛々と作業を進めてまいります。

質疑:短絡的な計画ではなく25年、50年先を見た計画を立案し、遂行願いたい。

応答:非常に難しいことですが、近視眼的にならず、大所高所から見た将来計画を立てるつもりです。そのために大阪市大の応援も仰いでいます。皆さんのご意見もどしどしお聞かせ下さい。精一杯頑張ります。

以上の事業計画について、再度議長より諮ったところ、全員異議無く承認された。

平林会第3号議案、一般社団法人平林会第2号議案
議長から本予算内容について諮ったところ、以下の質問がなされた。

質疑:研究開発費1000万円の内訳について

応答:研究開発費の昨年度予算は1500万円、例年計上している予算項目です。現時点では詳細な内訳はありませんが、4号堀の埋立てを含めた平林創生研究会の活動資金(大阪市大との連携)や平林祭り等に必要な概算の予算です。
   
議長から再度本予算内容について諮ったところ、全員異議無く承認可決された。

一般社団法人平林会
第3号議案 役員報酬の件
 第36条1項に「原則として無報酬とする」とあることから無報酬を提案したところ、全員異議なく承認可決された。
 
第4号議案 定款一部変更の件
 (旧)第31条第4項副理事長は3名以内・・・・
 (新)第31条第4項副理事長を5名〜7名・・・・ 
に変更することを議長より諮ったところ、全員異議なく承認可決された。

第5号議案 役員改選の件
役員全員一旦辞任した後、新役員選出の件を上程。

 役員改選の方法を諮ったところ議長に一任された為、議長より以下の6名を選考委員に指名した。
  栄川木材梶@栄川会長、ヤマチョー鰹ャ林社長、株口商店 吉川社長
  潟Xエナガ 末永社長、椛蜚猪リ材 山川社長、大信製材梶@湯川社長
  
別室にて役員選考委員会が開催され厳正に審議された結果、新役員(案)理事35名、監事3名を指名、選考委員長の栄川洋氏が読み上げた。

議長から、新役員(案)について諮ったところ、全員異議無く承認可決された。

定款第31条により、本会には理事長1名、副会長5名〜7名、専務理事1名、監事3名を置き理事会において理事互選により選出するとなっている為、引き続き理事会が別室にて開催され、新役員が小林専務理事から発表された。


六.閉会の辞 津田副理事長           (閉会 午後5時20分)



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